第14章 *決して愛してないわけじゃありません【千歳千里】テニプリ*
千歳side
「ん?の家に行くと?」
「そ……そうや……暇やろ……」
「暇っちゃ暇やね〜。ばってん、そん暇が面白かったりすったい」
「ホンマ……自由やわ……」
今日1日に終わりを告げる鐘が鳴って数分後。
それでも尚地面に寝そべったままの俺の元に、全速力で走って来た彼女の。
「早よ捕まえんと自分逃げるやんか!」って怒ったように言い放たれ、「逃げとるんやなか、散歩たい」ってのほほんと返してからの……誘い。
適当にぶらっとするのが好きな俺は、よくを置いて消えたりする。
文句は言われるけど嫌いとは今まで一度も聞いた事ないし、なんだかんだ俺を理解してくれてる可愛い女の子だ。
「せやけど今日は散歩行かせへん!」
「なしてそげんこつ言うと?!」
「たまには側にいてや……」
しかし放置し過ぎると、こうやって甘えてくる。
捨てられた子猫みたいに擦り寄ってくるを見てると……
流石に無視してまで散歩に行けないのだ。
「そんじゃ、お邪魔すったい」
「ホンマ?どっか居なくなったりせぇへん?」
「心配なかよ」
「おおきにっ!」