第11章 *岩ちゃん退いて【及川徹】ハイキュー!!*
久々にちゃん付けで呼んだ気がする。
昔はずっとちゃんって言ってた。
けど……途中でやめた。
呼び捨ての方が特別感が出る気がしたから。
俺はを呼び捨てに出来る男なんだぞ!ってそれだけで鼻高くして。
……あの頃は反応してくれなかったから落ち込んだけど。
「んっ……はぁ…っ」
「うん、やっぱキスは効果あるね。……あのさ」
「な……何…?」
「このまま俺に……任せて欲しいな」
「えっ……」
「シよ…?」
余裕の笑みを浮かべる俺は赤い赤いリンゴちゃんになってるの髪を梳く。
サラサラと指からすり抜けていくその髪からの香りが漂い鼻まで届いた。
昔から変わらない女の子の香り。
よく褒めてたっけ。
「は嫌…?」
「私っ……今でも精一杯で…っ」
「知ってるよ。男とこうするの初めてだもんね」
「うんっ……」
「でも大丈夫、この及川さんに任せなさい。絶対良くなれるから」
梳いた手で今度は頭を撫でる俺。
黙って受けてるは俺を熱っぽい視線で見つめてくる。
試しに唇を指先でなぞってみたけど、余程俺から目が離せないのか怯える様子はなかったし……
「いい…?」ってもう一回聞いてみたら小さく頷いてくれた。
「よーし!ありがとねちゃん。じゃあ場所変えるからこっちおいで」
「えっ、えっ…!」
「驚き過ぎだよ。はまだ立ってするには早いからね。それに……」
「きゃ…!」
「こうして上に乗られると益々ドキドキするでしょ…?」