第11章 *岩ちゃん退いて【及川徹】ハイキュー!!*
及川side
「おはよう」
ある日の朝。
俺と岩ちゃんが迎えに来ると、ほんのり微笑みながら挨拶をしてくれる。
毎度ながらこの愛くるしい笑顔にハートを鷲掴みにされる。
可愛くて可愛くて守ってあげたくなる……はそんな子だ。
「おっはよー!今日も可愛いね」
「?!」
けど想いはまだ叶っていない。
障害があるんだ。
まさかこんな障害が立ち塞がるとは思ってなくて……俺は毎日眉間にシワを寄せる。
と……岩ちゃんに向かって。
「朝から何言ってんだクソ及川。行くぞ」
「あっ……待ってハジメくん」
俺が居るのには岩ちゃんばかり。
歩いてても岩ちゃんの隣りだし
3人で話してても岩ちゃんの方ばかり見てるし
とにかく岩ちゃんのオンパレード。
初めは「岩ちゃんなんか好きになるわけないよね」って思ってた。
でも俺を避けてまで岩ちゃんの方に駆け寄るを見続けていたら……ムキーッ!!って。
何で岩ちゃんなんだよ!ってムカムカしてたけど、岩ちゃんなら絶対勝てる!と思って2人の間に割り込んだりして来た。
けどそれが何年も続いてる。
なのには俺に懐いてくれない。
いい加減嫉妬で狂いそうになって来た。
早く俺の気持ちに気付いて欲しい……。