第10章 *彼女を呼んだ日には【黒尾鉄朗】ハイキュー!!*
黒尾side
季節冬。
「てっちゃん、会いたい」って彼女が電話して来たからウチに呼んだ。
クロか鉄朗って呼べって言ってるのにいっつも俺をてっちゃん呼びする女は……
可愛い。凄く可愛い。めちゃくちゃ可愛い。
「黒尾の彼女ってすげぇ可愛いよな!」って言われる事がよくあるけど、毎回俺は「そうなんです」とドヤ顔をかます。
「てっちゃん、なんか寒いよ」
「あースマン。今暖房壊れてる」
「え?んー……ならこたつは?」
「ないな」
「むぅ……」
こいつとは高校1年の頃から知り合いで、俺がそれとなくアピールしまくって彼氏の座をGETした。
最初は「彼氏はいらないかな」って言ってて、たまに告白されてもは全て断っていた。
いつ聞いても「彼氏はいらない」と返ってきてたのに……
いつからか「けどいつかは欲しい」という台詞がくっ付いてくるようになって、「お?」って期待した。
そしてその言葉がこいつから俺へのアピールだって気付いたのは今から数ヶ月前。
俺がコクった日。
「いくだろ」って思って伝えてみたらOKだったわけ。
「もっと厚着して来ればよかったぁ……」
「いや、厚着は困る」
「どうして?」
「アレする時脱がすのめんどーじゃん?」