第8章 水玉DAYS
「ばーか!幸せになるに決まってんだろ!」
俺は空を見て笑う。
チラチラと白い綿のような雪が降ってくる。
あいつが
ガンバレ!と応援してくれていたような気がした。
地面が雪によって水玉に
染まっていく。
体が冷えてきたので、
俺は帰ることにした。
"ミャー"
が、その声に足を止める。
墓石の後ろから
一匹の子猫がこちらを見ていた。
「なんだお前。そんな所居たら風邪引くぞ。」
俺はその子猫を抱きかかえる。
白地に黒のブチの入ったネコ。
まるで水玉模様のようだった。
そのネコは嬉しそうに目を輝かせて
俺に何かを訴えかけていた。
「あ?なんだ?メシか?」
俺がそういうと、
ネコは嬉しそうに鳴く。
「…はぁ、仕方ねぇな。今日は雪だし、特別だぞ。」
俺はネコを抱えて家へ帰る。