第1章 僕らの幸せ
「わー!お花がたくさん咲いてますね!」
「そうだねィ。お、クローバー」
近づいて、の隣で地面に生えたクローバーを見る。
するとは四つ葉を見つけたのか一つの葉をとった
「総悟さん、私幸せです。これ、今日の思い出に持って帰ってしおりにします」
そういって笑ってそれを見せる彼女、でもそれは三つ葉で
「あれ?、四つ葉が幸せになるって俺は聞いたことがあったんだけど」
「そうですよ、でも私は今でも幸せなのに、四つ葉みたいに贅沢な幸せなんて望んでません」
「…」
「みんな気づいてないんです、こんな風にたくさん幸せがあるから、四つ葉が幸せだと思って、三つ葉の存在を見ていないんです。三つ葉も幸せなのに」
「…」
「こうして総悟さんと公園にこれるだけで幸せです、普通に過ごしてるだけで幸せなんです、だから私は、三つ葉が大好き」
光と木と空すべてを浴びて輝く彼女の笑顔に
心臓がなって止まらない。
脳裏に姉上の顔が浮かぶ、
姉上の話も死んでしまったことも、彼女には言ってない。なのに…
なんだか嬉しくなった、姉上のことも好きと言っているみたいで、
「そう、だね」
「総悟さん…?」
俯いて顔を隠す、赤いと思うし、なんかなきそう
「なんでィ」
「三つ葉、嫌いでしたか…?」
「いや、俺も大好き」
「あははっよかったです!」
チラッと目を向けると、またきらきらの笑顔でうれしそうで、俺も笑う。
こんなに笑ったのは本当に久しぶりだ
「ありがとねィ、」
「???」
首を傾げる彼女に俺は彼女の頭を撫でて笑う
顔の赤くなってる彼女に、少し嬉しくて
俺もまた赤くなる。
幸せなんてもうあった
三つ葉の幸せ、ありふれた幸せ
だけどそれが俺たちの幸せ
大きなものなど望まないから
そばにいてくれないかな?
「俺、のこと好きなんでィ」
「えっ?」
「といると幸せなんでさァ」
「...!わた、しもです…」
「まじでか」
これから先、小さな幸せをたくさん見つけよう
君と、一緒に