第1章 百日紅の夢
目が覚めると布団の中だった。
叫びすぎて頭がガンガンする。
ゆっくりあたりを見渡すと近くに兵長はいなかった。
身体を起こすと下腹部を地雷原の様にして全身に激痛が走った。
普通はじめての女の子にあそこまで激しくしないものだと思うのは私だけだろうか。
サイドボードに小さいが魅力的な重量を内包した袋を見つけ、中を確認せずに手荷物へと収める。
たったそれだけの行動にも関わらず、腰と下腹部からの激痛は私を苦しめた。
ハラリと落ちたメモに気付き、手に取ると
『給料だ。少し色を付けておいた。
来週も同じ時間に来い。』
といった内容が几帳面な文字で書かれていた。
腰と下腹部の痛みに耐えながら、来週はもう少し優しくしてくれないかなぁとぼんやり考えていた。
end.