第11章 もう一度
「お前と離れてわかった。
やっぱり俺には、お前が必要なんだよ」
先輩が、ゆきなの肩をつかんで言う。
「先輩…私。
ずっと先輩のことが好きだった…。
今でも、ずっと…」
涙声で、答えるゆきな。
「好きだ…」
先輩とゆきなの唇が重なる。
「んんっ…あっ…あはぁっ…」
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私は、またゆきなを演じている。
実くんのおかげで、ユウトへの気持ちに気付けた。
でも、ユウトのことが忘れられないからこそ、ゆきなから逃げちゃダメだって思った。
ユウトが一生懸命、応援してくれたゆきなだもん。
もう二度と会えなくても、『スクールエッチ』見てくれるかもしれない。
実くんは本当に何事もなかったみたいに、友達でいてくれている。