• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

僕の小説のモデルになってください

第8章 えっと、ごめん


次の日の放課後。藍田くん家。

「みなみ、今日も一人でお弁当食べてたね」

「うん」

「いじめられてるの?」

「別に。藍田くんも一人でお昼食べてるでしょ。いじめられてるの?」

「いや、別に」

「ふふっ」

私は並んで座ってる彼の手を握る。

「甘えてもいい?」

彼に尋ねる。

「いいよ」

彼は答える。

私は彼の肩にもたれる。

観覧車に乗ったときに教えてもらった。

気持ちいいよって。

本当に気持ちいいね。

彼が私の髪をなでなでしてくれる。

私は目を閉じてその感覚にうっとりする。

「バスケ部やめて何かやる?」

彼が尋ねる。

「ううん。特にやりたいことないし。あっそうだ。勉強でもしようかな」

「ふふ。それはいいね」

「たまに勉強教えてくれる?」

「いいよ。いつでも」

…

藍田くんに

「休み時間に読む本貸して」

って頼んだら、彼は少し考えて『鬼平犯科帳』の文庫本を出してくれた。

「ちょっと! 女子高生にこれ勧める? 普通」

私はウケる。

「女子高生だからこれがいいんだよ。現実の人間関係に疲れたときは、現実の自分からかけ離れた物語がいいよ」

彼は言った。

そんなもんかな。

/ 85ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp