第92章 ●恋しい唇
「はぁっ…、や、ダメだ、」
「ダメ?いいよ、待ってあげる。」
陰茎は不意に解放され、
思いがけず快感を手放す羽目になり、
呼吸を整えようと一気に息を吸い込む。
それでも尚、
陰茎は刺激を欲して小さく痙攣していた。
「モブリットは、どうしたい?」
「……え、」
「言わないならこのままやめるから。帰って。」
まさかの発言に、自分の瞳が揺らぐ。
「……モブリット、もう一回だけ聞くよ。
“モブリットは”どうしたい?」
まさか“これ”を、
凛に言わされるとは思っていなかった。
それでも、
凛の激昂の意味も完全に理解し、
今は安堵感すら覚えていた。