第85章 媚薬の副作用
「いいよ。
凛には悪いが、こっちはよがり狂う君を
楽しみにしているから。」
「おい、誰もお前を部屋に行かせるとは
言ってねぇからな?
3、4日くらいなら、
俺の方が早く仕事を終わらせられる。
楽しむのは俺だけで十分だ。」
「……それはどうだろうね。」
なぜか火花を散らす二人の会話を聞きながら、
思わず小さく吹き出してしまう。
この二人は、本当に自然に、
こっちの安心感を
湧き出させてくれるのが上手い。
「ありがとう。
二人が楽しめるように頑張る。」
「お前が精を出す必要はない。」
「精を出すのはこっちだから、ってことか?」
「……エルヴィン。
いきなり安直な駄洒落を
組み込ませてくるんじゃねぇよ。
俺が滑ったみたいになるだろうが。」
二人のやり取りに、
つい我慢できずに笑ってしまうと、
リヴァイにわしゃわしゃと髪を撫でられ、
エルヴィンの穏やかな笑顔が降って来た。