第83章 落ち着かない日
「凛!!」
しばらくして、声を上げて部屋に入って来た
リヴァイを見て、
思わず安堵のため息が漏れ出る。
「リヴァイ……」
「悪い、エルヴィンなら
本当に来る気がしたせいで油断した……」
「いや、私もそう思って油断してた。」
相当走って探してくれていたのだろう。
少し汗ばんだリヴァイの額に指を滑らす。
「……それで、ナイルから何て聞いてる?」
「早くこの部屋に行けと、
それだけしか言われてないが、
……今のお前を見れば、
最悪な事態だということは、大体理解できる。」
隣に座ったリヴァイに腰を引き寄せられ、
それだけでも身体は小さく震えた。
「他の奴に触られてはなさそうだな……」
「……まぁ、割と自分で頑張ったからね。」
正直に答えると、リヴァイの頬は緩み、
その姿を見ると、
また一気に安堵感が込み上げた。