第83章 落ち着かない日
「それでいい。
もしまたお前が一人でここに来れば、
何されるか分かったもんじゃねぇからな……」
「……と言いますと?」
「想像もしたくねぇよ。早く帰るぞ。」
嫌悪感丸出しの表情で
舌打ちをしたリヴァイに腕を引かれ、
歩くスピードを上げる。
だが、後ろから
リヴァイの名を呼ぶ声が聞こえ、
リヴァイは私から手を離すと、
後ろを振り返った。
「リヴァイ。君も相当その子のことを
気に入っているようだな。」
にやにやと話しかけてきた小太りの男性は、
さっきの会議で重役たちの
フォローをしていた男だった。
「ああ、そうだな。
お前たちが気に入ったように、
こっちの兵団でも必要な人材なんだよ。」
リヴァイは刺すような目付きのままで、
男に話しかけている。
男は次から次へとリヴァイに質問を
投げかけているが、
リヴァイは冷淡な視線のまま、
当たり障りのない答えだけ返していた。
……この現場を見ているのは、
なかなか怖いものがある。
そんなことを思っていると、
後ろから肩を叩かれ、不意に振り向いた。