• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第76章 過去と今の差し替え



「そんな顔をするな。
ここでは同じ兵団の恋人が死ぬことなんて、
特別珍しいことでもない。」


「……でも、」
「大丈夫だ。
もうモブリットは立ち直ってる。」

言葉を遮られ、断言される。


ミケに視線を向けると、
穏やかな表情で顔を覗き込まれた。



「何でそんな言い切れるの?」

「見ていたら分かる。」


「……そう言うもの?」

「ああ。あいつにしては珍しく、
匂いにも出ているからな。」

「匂い?」


「たまにお前の匂いがする。」



……どんな匂いだ。


思わず眉間に皺が寄る。



「女の匂いを消さずに訓練に出るってことは、
訓練直前までお前といた証拠だ。
前までのモブリットなら、
そんな匂い、残していなかった。」


匂いを残す、残さないが、
どういう意味を持つのかはよく分からないが、
ミケの如何にも楽しそうな顔を見る限り、
悪い意味ではなさそうだ。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp