第66章 ●顔は見えなくても、
「……恥ずかしい、って言ったら?」
「いや、凛は言ってくれるよ。」
何を根拠に、と言いかけた口は、
先端間近まで一気に滑らされた指先によって、
喘ぎ声を紡ぎ出す。
「ほら。もう見なくても分かる。
……どうして欲しい?」
艶っぽい声が耳を刺激し、
身体は我慢を放棄した。
「……モブリット……
ここ…、乳首、触って下さいっ……」
恥ずかしさで身体を丸めたくなるが、
すぐに撫でられた先端部分が、
逆に背筋を伸ばすことを促した。
「いいね……ゾクっとしたよ。」
気持ちの昂った声が耳元から
身体中を駆け抜ける。
優しくなぞられたり、抓まれたり、
円を描くように縦横に撫でられたりするうちに、
嬌声は止めどなく溢れて来て、
それと同じくして、
下半身からもじわじわと愛液の溢れ出す感覚が
伝わって来た。