• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第59章 もしもその時が来たとしたら



「モブリット、分かった。ごめん……」


「いや……俺の方こそ、ごめん。」


「何て言ったらいいか分かんなくて。
でも、モブリットの気持ちは分かったし、
その気持ちは素直に嬉しいと思う。」


頭の中で話を整理しながら話すが、
まだ混乱の最中だ。




「……だけど、
もしも本当にその時が来たとして、
自分だけでも助かろう、助かりたい
なんて思えるか分かんない。」


「……凛ならそう言うと思ってた。」



やっと表情を緩めたモブリットの手が、
自然に私の髪を撫でる。



「凛ならきっとそう言うって分かってたけど、
知っていて欲しい。
戻る手段があるなら、その場所を。方法を。
君が戻るかどうかは別としても。」



君にはまだ別の世界があることを。



そう小さく呟くように言ったモブリットを、
思わず抱きしめていた。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp