第56章 性欲の発散方法
エルヴィンの部屋に着いてすぐ、
ベッドに押し倒され、覆い被された状態で
手の自由を奪われる。
「……すみませんでした。」
「何が、だ?」
「……仕事中にちょっとムラッとして。」
正直に答えると、
エルヴィンの顔は一気に綻ぶ。
「ははは、本当に……君には敵わないよ。」
久し振りに声を上げて笑う
エルヴィンを見ながら、
解放された腕でエルヴィンを強く抱きしめた。
「調査前忙しかったし、溜まってるのかな。
なんか今になって
急に性欲旺盛になってきてて。
自分でもドン引きしてるところ。」
「調査前はリヴァイに相手を
してもらっていたんじゃないのか?」
「一回だけ、だね。」
そっと頬にキスを落とされた後、
エルヴィンの体重が少し身体を圧迫する。
「……俺も一日君を抱いていないだけなのに、
こんなに悶々とするようになってしまった。
責任を取って欲しいくらいだ。」
「それはこっちのセリフだけど。」
言い返した言葉を飲み込むように、
唇を咥え込まれ、
濃厚なキスが身体を熱くさせた。