第54章 ●視姦と焦燥感と安心感と
「ふあ、んっ、……も、だめ、」
「……そんないい顔しといてか?」
「んぅ…、明日つらくなる、からね……!」
息も絶え絶えに艶めいた顔で訴えてくる姿は
興奮を誘う以外の何ものでもない。
凛の身体を知ってから、
あまりに容易に勃起しきる自分のものに、
その都度戸惑う。
もっと若い時でさえ、こんなに早くなかった。
だが、それがかなりの快感を呼び起こすことで、
すぐにそんなことはどうでもよくなる。
再び反り立ったものを
凛の背中に擦り当てると、
乱れた表情のままの凛がこっちを向く。
「……ほんと、後悔しても、知らないから、」
「お前を抱いて後悔なんてするわけねぇだろ。」
意味が違う、と頬を赤らめる凛の内部に
もはや意識を持った生き物と化したような
自分のものを滑り込ませる。
卑猥な声を耳元で聞きながら、
強く腰を動かし始めた。