第52章 自由な選択を
「さて。次は凛、君の番だ。」
「……ねぇ、今日って
忙しいんじゃなかったの?」
「忙しいに決まってんだろ。
だからこんな時間に
なっちまったんじゃねぇか。」
夜も更けてきた頃。
モブリットの時と同じく、
団長室では凛への質問……
いや、詰問が行われていた。
「次はってことは、
モブリットはもう根掘り葉掘り
色々聞かれ終わったってこと?」
「ああ。随分正直に話してくれたから
早く終わってしまって少し残念だったが。」
「お前も正直に話せば早く解放してやるよ。」
「……私はいつも二人には
すごく正直だと思います。」
思わず口答えをすると、
隣に座ったリヴァイに
片手で頬を掴まれた。
「そうだな。
お前が色々な意味で正直者なお蔭で、
お前に絆される男が後を絶たない。
もう俺以外に素直になるのは止めろ。」
「……たふんふりてす。」
多分無理です、と言ったつもりだが
リヴァイには伝わっただろうか。