第46章 謝罪の時間
「……凛。すまない。
それは答えるべきか?」
「いや、別にいいよ。
答えないなら、私は帰るから。」
素早く立ち上がった凛の腕を、
思わず強く掴む。
「なに?」
「……足りていない、と言ったら?」
「どうして欲しいのか
言ってくれたら、考えます。」
再び丁寧語で話す凛も、
自分と同じ気持ちで居てくれたら
そう思わずにはいられず、
掴んだ手を凛の腰に回した。
「……凛。君を抱きたい。」
「よくできました。」
髪をわしゃわしゃと撫でられ、
勢いよく抱き着かれる。
やっと見られた凛の笑顔に、
こっちまで頬が緩み、
凛を強く抱き返した。