第42章 ●意外と意外の組み合わせ
「……はぁっ……や、すごい、ね……」
「それ、褒めてる?」
「褒めて、る!」
呼吸が整わず、
モブリットの首に腕を回したまま
息を切らす。
「良かった。
かなり久しぶりだったから
不安もあったけど。」
「……かなり、って、どれくらい?」
少しの沈黙の後、
「……ざっと計算して、2年くらいかな。」
と、想像を絶する年数を呟かれ、
図らずも目が見開いた。
「え、待って。2年もしてないってこと?」
「まぁ、そうなるね。」
「調査前も?」
「ああ。俺は調査前だからって、
特に血の気が多くなる訳でもなかったし。」
それより調査前は暴走するハンジさんを
止めるのに忙しいから、
そんなことに気を取られてる暇がないんだよ。
そう言って笑うモブリットの表情は
カラッとしていて、
勿論嘘なんて吐いていなさそうだった。