第39章 再会の意味
「こいつはミカサ。」
俺の家族、とエレンが
紹介してくれるよりも先に、
「あなたが、凛?」
と、再び鋭い視線。
ああ、そうそう。
エレンと初対面の時の目と同じだ。
警戒心が強く、こっちにまで
不信感が筒抜けの目だった。
理由はきっとエレンの時と
同じようなものだろう。
……だけど、エレンの時とは
比べ物にならない距離感。
毛穴まで見えそうな近さだ。
それでも、やっぱ若いと肌の艶が違うなぁ、
と呑気に考えられるくらいには
心に余裕は十分ある。
「初めまして。
エレンとはこの間リヴァイ兵長と一緒の時に、」
「食事をした話はエレンから聞いた。
あなたはエレンと仲が」
「ミカサ!
まだこっちが紹介してる途中だろ!」
見るからに年季の入った赤いマフラーを
グイッと引っ張るエレンは
怪訝そうな表情を浮かべていた。