第35章 それぞれの行く末
調査が三日前に迫った頃。
モブリットの自室に、凛がいた。
「……うん。
ちょっとこれはまずいと思う。」
凛の細い声が、部屋に小さく響く。
「モブリット。言いにくいとは思うけど、
やっぱりエルヴィンには報告しよう?」
「……無理です……」
モブリットの、もっとか細い声は、
そっと凛の耳に届いた。
「いや、でもこのままって訳にはいかないし、」
凛はそう言って立ち上がると、
モブリットは凛の腕を掴んだ。
「凛さん。
どうやっても隠すことは無理ですか?
凛さんの世界ではどうでしたか?」
モブリットの必死の声を聞きながら、
凛はもう一度
ベッド脇の椅子に座った。