第35章 それぞれの行く末
凛は温もりに包まれたまま、
大きく伸びをする。
辺りはまだ暗く、
それでも自分がなかなかの時間
寝ていたであろうことを実感できる程度に
身体は少し痺れが残っていた。
「ん……あ、私、寝てた?」
「ああ。」
リヴァイはそれだけ返事をすると、
また凛を胸の中に収める様に
優しく抱きしめる。
「……いつの間に寝た?」
「やり終わってすぐだな。」
「……そうだったっけかな……」
記憶を呼び覚まそうと目を一旦瞑る。
リヴァイにこれでもか
と言うくらい優しい愛撫を受け、
本当に愛情を感じずには
いられない抱き方をされ、
とてつもない安心感を覚えたことを思い出す。
「……ああ、そうだ。
すごい気持ち良かった。」
「おい。また俺を挑発するようなことを
言うのは止めろ。」
リヴァイの頬が少し紅潮したように見えて、
思わず頬に指を伸ばした。