第34章 ●リヴァイの衝動
理性も抑制するはずだった感情も、
何もかも崩壊し、捨て去った結果、
凛をこれ以上ない程に
乱暴に抱いてしまった訳だが、
さっきまで言葉の通り死にかけていた凛は、
今は自分の胸元で、満足そうに抱かれている。
先刻まで、もはや凌辱にも近い
乱暴な行為を受けていたにも関わらず、
こんなに安心しきった顔が出来る凛を
不思議に思う。
「……お前、怖くはならなかったのか?」
凛の汗ばんだ背中を摩りながら問う。
「怖い?」
「……いや、あれは
ほぼ凌辱か強姦の類だったろ……」
口に出すことも躊躇いたくなるが、
聞かずにはいられない。
「はは、凌辱ね。
久しぶりに聞いたよ、そんな言葉。」
「笑いごとじゃねぇだろ。」
「笑いごとだよ。」
予想外に自分の発言を
凛に一蹴されたリヴァイは、
一旦口を閉ざした。