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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第137章 大切な時間





「お前が諦めたくなる気持ちもわかるし、こっちだって諦めることはいつでも出来る。
だが、早々にそんな決断を下す奴は、この兵団に誰もいねぇよ。」


凛は力強いリヴァイの声を聞きながら、鼓動の音に耳を澄ませるように、厚い胸板に耳を付けたまま、リヴァイの腰に手を回す。



「そりゃ、お前の身体次第なところもあるが……
今みたいに一日置きにでも目が覚める状態なら、まだ打つ手を考える暇くらいあるだろう?」


熱を帯びた胸板から聞こえる心音は、自分のものと同じくらい早く、冷静にこんな話ができている訳ではないことが伝わった。




「だからお前が先に諦めんじゃねぇよ。」

「……ごめんなさい。」



リヴァイの胸の中で頭を下げる。


リヴァイの言う通りだ。



先に部屋に来た、ミケもハンジも、モブリットも。

みんな私がここにいられる方法を、真剣に考えてくれていた。

私の身体のことを考えながらも、離れたくないと言ってくれた。



頬を掴まれ、強制的に顔を上げさせられると、一瞬切なそうなリヴァイの瞳が視界に飛び込み、思わず息を呑む。

初めて見る表情に、何と声を掛けようかと迷うより前に、唇が重なった。



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