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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第106章 嫉妬の細波





「あれ、早いね。」


集合予定時刻の10分前。

モブリットは待ち合わせの喫茶店に着き、
凛の隣の席へ座る。

そして、テーブルに顔を伏せているジャンに
視線を向けた。



「……どんな濃い三時間だったの?」


「いや……それ、疲れてる訳じゃなくて……」


不審そうなモブリットの目から
逃げるように目を伏せる。

……が、ここは正直に話すしかないし、
むしろ話さないことには、
この場はどうにもならないだろう。



「店員さんに、ジュースとお酒、
間違って渡されたみたいで。
他のお客さんに渡すはずだった
お酒を飲んじゃって……
……ジャン、遊んでる風なクセに、
お酒めちゃくちゃ弱いんだね。
殆ど飲んでなかったけど、
こんなことになった……」


正直に事実を話すと、モブリットは
紅潮しきって深い眠りの中にいる
ジャンの顔を覗き込んだ。




「……うん。納得した。」


「間違えちゃった店員さん、
今日入ったばっかりの新人さんみたいでね……
あんまり責めてトラウマになってもいけないし、
こうなってしまったことは仕方ないし……」


「大丈夫。……いや、大丈夫ではないけど、
いつか目は覚めるだろうから。」


モブリットは私を安心させようと
してくれているんだろう。

いつもの優しい表情で頭を撫でてくれる。

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