第7章 もう少しの我慢
「瑠奈!」
私は振り返らなかった。だって宏光くんじゃないと分かっていたから。今ここにいるのは太輔だから。
「太輔、ありがとう。」
私はそう言って飛び降りた。
何時間経っただろうか。私が目を開いたら白い天井だった。
横には男がいた。
「ここはどこですか?」
「病院だよ。」
「私は・・・誰?」
「覚えてないの?」
「はい。」
「哀川瑠奈だよ。」
「あなたは?」
「藤ヶ谷太輔。」
「た・・い・・すけ?」
「うん。」
やばい頭が痛いよ。
この人知ってる・・とてもエロくて・・でも優しくて。
「太輔?」
「どうしたの。思い出した?」
「うん。」
「よかった。」