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君の瞳に映る傘【神威】

第16章 傘の一族


「紗也さん…?」

「ふふ、こう見えても僕は天人です」

「?」

突然なんだろうと思っていると
紗也さんの涙が当たったところが氷のように冷たくなっていきました。

腫れが引くまで冷やしておきましょう。
そう言うと紗也さんは笑いました。


「すごい…」

紗也さんの涙は氷の代わりになるようです


「完全に直してあげることができなくて申し訳ないです、でも僕の一族はこういう、治療に優れた一族なんです。まぁ、だからこの船で医者をしてるんだけどね」

そう言って眉毛を下げる紗也さん

「謝らないでください、ありがとうございます」


「あはは、ありがとうございます、でも神威はなんでこんなことしたのかな」

「私がここに来たくないと言ったので、ひびを入れただけって言ってました」

「入れただけ…ね、さすが夜兎」



「あ…夜兎ってなんですか?」

「ふは、何にも知らないんだね、ホントに」

「……はい」





「夜兎族、宇宙最強の戦闘種族」




紗也さんは包帯を巻きながら話し始めました。


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