第8章 傘の下
「あ。銀時さん雨やみましたね」
「ホントだ、当たらなくなったな」
スクーターはほんとに風がすごいです。
そろそろつく頃かななんて思っていたら、銀時さんがウチへ泊めてくれると言いました。
一人じゃ寂しいだろうって、
銀時さんが話していた家族にもあってみたかったので、お言葉に甘えることにしました。
「ついたぜ」
「ありがとうございます」
緊張します、嫌われたりしないでしょうか?
恐る恐る銀時さんのあとについていくと玄関を開けた瞬間
大きな白い何かが飛んできました
「ボガジッッ!!」
「?!」
銀時さんは意味不明なリアクションを取るとぶっ飛びました
どうしよう。とあたふたしていると。奥からチャイナ服の可愛い女の子が出てきました。
「定春ぅ、何してるアル…って誰アルか?銀ちゃん」
「依頼人のだ…今日ここに泊まる」
「へぇー!きれいな人アルなぁー!!早く中に入るヨロシ!」
女の子はそう言うと頭から血を流す銀時さんを無視して
私の手を引いて部屋の中に入れてくれました。
銀時さん大丈夫でしょうか?
「ちょっと神楽ちゃんなにし…あ、こんにちわ。神楽ちゃんそちらの方は?」
ソファに座らされるとエプロンを着たメガネの男の子が出てきました。
この二人が銀時さんの家族ですか…あ、あのもこもこの大きいのもですかね、賑やかそうで羨ましいです
「ネ!今日泊まるらしいアル!」
「へぇ、さん、僕新八と言います。よろしくおねがいしますね」
ニコッと笑うと新八くんは台所へ行った。
「あ、私名前言ってなかったネ!私の名前は神楽アル!」
「神楽ちゃん?可愛いですね」
そういって微笑むと
神楽ちゃんは、褒めても何も出ないアル…なんて言って頬を赤くしました。可愛いです。
「あーちょっとー?銀さんの存在わすれてなぁいー?きみたちーっ」
「なんだよ、早く寝るヨロシ、は渡さないアル」
「えーなになになつくの早くない?長い間一緒にいる銀さんよりなついてなぁいー?もう銀さん寂しー」
棒読みでそう言うと銀時さんは椅子に座り漫画を読み始めました。