第4章 雨だから傘をさす
ぺたぺたぺた
やわらかな雨の中、私は走る
きっと普通の人が見るとそれで走ってるの?と笑うけど
傘をさして精一杯走った
「はぁ…はぁ…」
病気ですぐ疲れる私はまだ家が見えるところで走るのをやめた
座りたいです。
私が、病気なんかじゃなかったらな…
強い子だったらな…
傘をさすのも右腕がつかれるなんて、ホント笑っちゃいます
早く行かなきゃ、まっててね久野瀬さん
タクシーなんてもの知らなくて
場所もわからないのに私は死ぬ気で歩いた。
「はぁ…はっぁ…」
頭がいたい、もう、歩けない…
多分2時間はあるいたはずです。
賑やかな来たこともない街につく。
こんなに歩いたことあったっけ?
「…」
ばたり
久野瀬さん…まっててよ…
昨日のお風呂と同じ感覚がして、しまった
と思ったけれど、もう遅かった。
私は雨の中、地面に倒れ込んだ
最後に聞こえたのは……クラクションの音…?