第6章 ~真相~
梨緒母「昔はあんな人じゃなかったのよ。」
ここどうぞ。って催促されて、俺は梨緒ちゃんの母親が座っているとなりの椅子に腰掛けた。
梨緒母「あの人もね、昔からピアノが大好きだった。
梨緒が小さい頃からよく、一緒に弾かせたりして。
でも、梨緒が6歳の時事件は起こったの。
2人でいつもみたいにピアノを弾いていたとき、あの人がピアノの音がおかしいって弦を確かめてた。
その時に、ピアノがあの人の体重で少し動いちゃって。そしたら、鍵盤の蓋が閉まっちゃって。
そこに梨緒の手が挟まって、梨緒は大泣きして、すぐに病院へ向かったの。
幸い、大事には至らなかったんだけど、骨が砕けちゃってね。
しばらく、手を使うことができなかったの。
それが、小学校にあがる直前のことで、あの人はそんな手で行ったらみんなに笑われるだけだからって、行かせなかった。
そのあともずっと。」
それが、外に出られない理由…………
俺は涙が止まらなかった………