第8章 未来
最近、朝も夜も挨拶すら交わしていない。
だけど、ちゃんとご飯と置き手紙はしてある。
愛らしいイラスト付きで、「お疲れ様。明日も早いだろうから、食べやすいものを作ったよ」って。
愛桜なりの優しさが胸に突き刺さる毎日。
きっと、今日も仕事に行って、疲れた体でご飯を作って待ってくれているだろう……
そういえば、この間、たまたま仕事で車から愛桜を見かけた。
美菜ちゃんと一緒にウィンドウショッピングをしていたみたいだったけど、その中を物欲しそうに覗いていた。
それは…
ペアリングがチェーンで付けられるタイプのアクセサリーだった。
よし……
帰りに買っていこう。
マネージャーさんの言葉に甘えて、次の収録で帰らせてもらうことにした。
(優也side)