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女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第2章 黄瀬涼太による恋愛指南?!


その結果を見て思わずそう思った。席に戻って黄瀬にこっそり見せる。

「え!?椿っち、学年い…ムグッ!」

「しーっ!」

慌てて黄瀬の口を塞いで静かにするように口元に人差し指を一本立てた。

「(静かにしろ、黄瀬!)」

「(ごめんっス!凄いじゃないっスか、学年1位)」

「(はあ…これじゃあ、アイツが黙ってないぞ)」

「(ん?あ…そうっスね…)」

その頃、緑間のいるクラスでは…

「緑間~」

先生に呼ばれ、緑間は先生の元へ行き、テストの結果用紙を受け取る。席へ戻り、結果用紙を開いて確認。150人中2位、赤点は勿論、ゼロ。詳しく言えば、国語:95点、数学:89点、理科:91点、社会:96点、英語:89点だ。

(な…なんだと…?俺が…学年2位?…まさかっ!)

「氷童ーっ!!!!」

椿達のいる教室では…

緑間の叫びが届いた。

ビクッ

「今の…緑間だよな?」

「そうっスよ」

「こりゃあ…次の休み時間が地獄だな」

休み時間ー

「凄いっ!学年1位なんて、流石氷童さん」

「緑間君を抜くなんて!凄い!」

「流石…なのか?」

休み時間、女子の集団に囲まれていた。すると…

スパーン!

「あ!椿っち、緑間っちが来たっス!」

「マジか!えーっと…ごめん、貸して!」

「え?あっ!」

目の前にいたクラスメイトの女子の結果用紙を貸してもらい、自分のは机の中にしまい込む。

「氷童っ!お前か!?学年1位は!」

「ち、違う!ほれ、見ろ!」

俺は緑間にさっき借りた結果用紙を見せる。勿論、名前は綺麗に隠してだ。

「な!これが氷童の結果か!?」

「おうよ!」

胸を張って堂々と頷く。

「じゃあ…学年1位は誰だ…今日のラッキーアイテムはちゃんと持っていると言うのに…」

「因みに今日はなんのラッキーアイテムなんスか?緑間っち」

「銀縁眼鏡なのだよ」

「眼鏡なんなら、かけろよ」

俺は緑間に突っ込みを入れた。それは無視して緑間はポケットから銀縁眼鏡を取り出し…

スチャッ

「眼鏡にそのまた眼鏡かよ!」

「変スよ!緑間っち!」

緑間はいつも付けている黒縁眼鏡の上にラッキーアイテムの銀縁眼鏡をかけ始めた。こいつ…バカなのか?
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