シロツメグサ【ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。】
第1章 暗黒破壊神
「じゃ 先生が返してくるから花鳥は着替えてきなさい」
「なっ… そんな!」
クラスのみんなは「ああまた授業が遅れる」と迷惑そうだ…
本当にミゲルってば…
「待ってくれケルベロス!……っ!!
そん…な…っ これが…
これが神が言い渡した試練だというのかゲシュテーバー…!?」
ミゲルがそう言って小雪くんの方を振り向いた瞬間に小雪くんは ザッ とノートで顔を隠した。
小雪くん、すごい速さ…!!
ん?ってか、げしゅ……?って何?
「(人違いです誰ですかそれ僕じゃないです知らないです)」
小雪くんは顔をノートで隠しながら俯いているけど、言ってることが大体伝わってくるよ…
ミゲルにつきまとわれている者同士、何か繋がってるものがあるのかな…
あぁ、自分で言ってて虚しくなってくるよ…
「助けにいかなきゃ…」
「(行けひとりで 何で急に甘えんだ そのまま旅立てよ騎士様)」
「忘れたか!?お前はニルヴァーナの使者ゲシュテー」
小雪くんはミゲルが言い終わらないうちに高速で後ろへ向き
「今日 いい天気だよね」
とクラスメイトに話しかけていた。今、雨降ってるけどね?
小雪くんもミゲルには苦労してるよね…極力関わりたくないのは私も同じだよ。
自分の妄想に他人を巻き込むのはもういい加減にしてほしい…「わー 花鳥かわいそう!
せっかく土砂降りの中子犬を助けるヒーローを演出するためにわざわざ水を被ってきたのにね!」
この声は…月宮くん!?
え、どういうこt「登校中見たけど 結果 誰にも相手にされず犬もとられて残ったのは濡れ鼠な自分だけかー
かわいそうー」
ちょっと、やめてあげてそんな発表!ホントにかわいそうだから!!
「ぐっ…っは… う…っ がはっ…」
ん??
ミゲルがなんか急に苦しみだしたよ!?
「う…っ ぐ あぁ…」
まさかミゲル
あの力が覚醒めるんじゃ……