第4章 見えない壁。
「ロボットとか、そういうの関係なく私は美風さんが好き。ずっと一緒に居たい。だから、絶対に…いなくならないでよ。」
私は泣きながら
そのような事を言ったような気がする。
「…ありがとう。柚子。」
美風藍は優しく私の背中を撫でた。
「怖かったんだ。君が僕を異物と見なして…拒否されるんじゃないかって…。変だよね。ロボットのくせに…」
美風さんは冗談っぽく笑った。
「美風さんは美風さんです!」
私がそういうと、
美風さんはぷっと吹き出した。
「何それ。フォローのつもり?」
「うぅ…はい。」
「…ありがとう。」
「うん。」
気がつくと、
花火はもう終わっていた。
辺りには人がいなくなっていて
シーンとした中に
川が流れる音だけが響いていた。
「好きだよ。柚子」
「うん。」
私達はキスをした。
何度も…
何度も…。