第19章 甘えん坊さん
『相葉さん…?』
ギュッと抱き締める彼を
上から覗くと少し目を開けた。
「バレた?」
あ、初めてだってことかな?
聞いてたんですね。笑
『えぇ…バレバレですよ。
でも嬉しかったです。
ちゃんと気遣ってくれて…』
「そう?…お礼言わないと…」
何かボソボソっと言った
相葉さんに聞き返すと、なんでもない
と手を横に振るばかりだった。
『ねぇ…相葉さん…
あたし、相葉さんと付き合ってから
どんどん弱くなってます。』
「ん?…そう?」
『はい。
すぐ会いたくなるし、
触れたくなるし…甘えたいし…』
「可愛い」
ほら、また胸がキューって
苦しくなってる。
『だから相葉さんも
あたしといるときは今みたいに
甘えん坊さんになってくださいね?』
いつか安心できる存在になりたいから。
相葉さんにとって…あたしが
「そんなこと言ったら
容赦しないよ~?」
『はい!受け止めます!』
「じゃあ、あと10分…寝てていい?」
返事をする前に相葉さんは
夢の世界へ飛んでいった。
そのとき怖くなった。
いつか、彼が疲れ果てて…
この、ひまわりが散らないか。