第40章 泣き虫な二人
「…綺麗」
スーツを着てる二宮さんは
やっぱりかっこよくて、
そんな人に面と向かってそういうことを
言われちゃうと照れるわけで…
「そんな顔すると
連れ去っちゃいますよ?」
『へ?』
「ははっ…冗談、冗談
相葉さんに殺されるわ…」
そう言う二宮さんは
本当に優しく微笑んでて、
この人にはきっと、良い人が
できるんだろうなって思った。
「幸せになってくださいね。」
『…はい』
「で…相葉さん、来たら?」
『え?』
急にドアに向かって言うから
驚いたけど、すぐ分かった。
愛しの彼がドアの隙間から
こっそりこっちを見てる。
「…見てもいい?」
『ふふっ…だめって言った?』
そう言うと雅紀は部屋に
忍び足で入ってきた。
「相葉さん、式前に泣かないでよ?
じゃあ」
二宮さんはそう言って
部屋から出ていった。