第33章 記念日
〈ま、1週間は痛むわね…〉
そう言いながら女医さんが
あたしの足首にテーピングをしてる。
雅紀は撮影があると言って
お姫様だっこをやるだけやって
あたしを置いていった。
『はぁ…仕事に響くなぁ…』
ガチャンっ
「あ、
相葉さんから聞いたけど…
お前、大丈夫か?」
そう言いながら入ってきたのは
先輩である稲葉さんだった。
今日は休みだったけど、
稲葉さんは引っ張りだこだから
いたんだと思う。
『あ…すいません。
あたしの不注意で…』
「本当に…お前は…はぁ…
じゃあ雑用でもしてもらうか…」
『はい…何でもします。』
本当は明日から楽しみにしてた
撮影とかたくさんあったのに…雑用か。
「倉庫で資料整理」
それは雑用のなかの雑用でした。