第29章 待ってる。*相葉*side
ちゃんとこの前
入った喫茶店に入った。
ちゃんの目は腫れてて
きっと泣きすぎたんだろうと思って
胸が痛んだ。
『あの…ちゃんと話すんで
聞いてください。』
「うん」
少し温かいコーヒーを飲んで
話始めるちゃん
『あたしの初恋の人は
さっきの大輝くんのお兄さんである
康介という人なんです。』
「うん」
『でも、康介は今年
あたしの親友である彩夏っていう子と
結婚したんです…だから…っ…
別に気にしてないんです…っ…』
その言葉とは裏腹に
ちゃんからは大粒の涙が
止まらず出てきた。
きっと辛かったんだ。
本当に好きだったんだ。
「ちゃん」
『っ…すいません…っ…
それで大輝くんにさっき
ずっと好きだったって言われて…』
それで無理矢理キス…
そういうこと?
「あたし傷つけてるんです。
二宮さんだって、大輝くんだって…
相葉さんだって…っ…謝らないと…」
そう言いながら
泣いてるちゃんの
頭を撫でてあげた。
「……その分、
辛い思いしてるんでしょ?
誰かが傷ついた分、泣いてるんでしょ?」
『…うぅ……っ…』
この子は何回泣いてるんだろう。
その分、強くなろうって念じかけて…
我慢して…泣いて…
俺、考えてなかった。
いや、知らなかった。
この子がこんなに弱かったことを…