第28章 ぬくもり
海で相葉さんを待ってる間
昔のことを思い出した。
それは…学生のころ。
あたしと“三浦康介”は幼馴染みだった。
康介は頭もよくて運動神経もよくて
顔も整ってていつもあたしは
みんなからラブレターを頼まれたり…
でも、あたしも好きだった。
小さい頃から大好きだった。
でも…あたしの親友を康介は好きで…
親友の彩夏も康介を好きで、
あたしはその恋を見送って祝福した。
『…っ…』
それから幸せになれない。
そう思ってたら…
あんな、ひまわりみたいな人が現れた。
でも…あたしはそんなひまわりを
悲しませて…
「ちゃん」
そのわりに…名前を呼ばれれば
胸はキュンキュンして止まらない。