第2章 動物園
「私はどんな動物をお世話するんですか?」
「君はお世話する必要ないんだよ」
「は……?……あ、あぁ。受付とか?」
「いやいや。君にはここに入ってもらうよ」
「…………へ?…………」
目の前にはガラス。
そう、動物園でよく見る
向こうに動物がいるガラスのケース。
「入ってもらうよって……?」
「そのまんまの意味だよ。君が動物の代わりに
見せ物になるってこと。
まあさ、人間も動物なんだし動物園にいてもおかしくはないよね?」
「は……」
こうして私は動物園で見せ物として
働くことになった。
これから知る仕事内容は
これ以上に驚きだった。
果奈を展示してから3か月。
拓斗がネットで広告を出したおかげもあり
果奈は大繁盛。
むさ苦しい男たちが集まる動物園となっていた。