第8章 ココロの中。
セフレ以上、恋人未満。
この関係でずっといるつもりだった。
「そうだと思ってたのになぁ~」
「っ~~///」
「あ~あ、まったく」
ダメ。
もう、ダメ。
冗談を言う拓斗さんなんか嫌い。
私の本気見てよ。
私は横になる拓斗さんの上にまたがり
拓斗さんの唇にキスをする。
「私、拓斗さんのこと本気だよ」
「……」
目を見開く拓斗さん。
「拓斗さんのこと…好きなんだよぉ…泣」
涙が流れた。
気にしていられない。
拓斗さんの顔を恐る恐る覗く。
「!?……」
冷たい目、覚めた顔。
怖い……。
この前怒らせた何10倍も怖い顔。
どうして?
どういう感情なの?
なにを物語っているの?
「拓斗さん…………?」
「きゃっっ!」
拓斗さんはまたがる私を押し退けて
立ち上がる。
「え?」
そのまま服を着ると出口に向かう。
ダメ!
行かないで!!
「拓斗さんっ!」
「二度と名前を呼ぶな」
「…………」
拓斗さんはそのまま出ていった。
なにこれ…
意味がわからない。
現実?
夢?
こんなの悪夢だよ…