第44章 倒そう

赤司が止められたことに実渕は焦り、葉山に火神のことを「止めて！！」と言ったが火神はものすごいスピードで彼を抜き、止められた赤司は彼に負けないスポードで火神に追いついた

だが火神のボールが赤司に奪われそうになった直前、黒子は擬似天帝の眼を使って火神からボールをもらい、シュート方向へパスを出した



根武谷
「（アリウープ…！！）しまっ…」

森山
「なっ…まさか…まだ追いつくのか！？赤司！！」


赤司
「（ふざけるな、絶対は僕だ。負けることなど…絶対にあってはならない！！）ぉおおおぉ！！」


「「決めろ火神＿＿！！」


火神
「（ああ…まかせろ、決めるさ。みんなの想いを背負ってんだ、絶対に決めてみせる！！）
うおあ、ぁあぁああ！！」



そう叫びながら火神は赤司のことを吹っ飛ばしながらダンクを決め、キセキの世代、無冠の五将を驚かせて観客の歓声をあびた



大坪
「火神と黒子…あいつら、ついにやりやがった…」


高尾
「（しかもその要となった黒子の擬似的な「天帝の眼」によるサポート…）
あれは…」


緑間
「…ああ、ほんのわずかなズレも許されない。黒子は、驚くべきことをやているのだよ
動きを予知できるとは言っても今の火神はゾーンに入っている。その動きに黒子の速さで合わせようと思ったらとてつもなくシビアなタイミングを要求されるはずだ

そして火神は黒子のことをあえて考えずに動いている、言い換えればすべて黒子に委ねている
その上で一点の曇もなく全開で動くなど、黒子を100％信頼していないとできるはずがない

まさに光と影、火神と黒子だからこそできた。「天帝の眼」破りだ」



氷室
「推測だが…赤司がここまでやられたのは、もしかして高校で初めてじゃないか…？」


紫原
「…いや、たぶん俺と中学の頃やった時以来…だよ。しかもその勝負も結局赤ちんがかったし、それ以前も負けた話とか聞いたことない

試合の勝敗は別にして、今赤ちんは点をとろうとしてとれず止めようとして止められなかった
だから始めてじゃないかな…赤ちん、高校どころか…生まれて初めて、負けを感じてる」



彼の言うとおり、赤司は記憶にある限りでは初めて負けている。そのせいか彼は動揺してなのか、シュートを外した