第34章 海常VS誠凛
笠松
「さっきの1年坊もがんばっちゃいたが所詮まだ1年だ。物足りなかった分思いっきり行かせてもらうぜ」
伊月
「(おちつけ…よく見ろ…速さじゃ敵わない。先を読め…!)」
笠松の動きを右と読んだ伊月の読みは合っていたのに笠松の動きは速く、追いつくことができなかった
そのまま笠松は木吉のブロックを抜けシュートを決めた
伊月
「くっ…(速い…「キセキの世代」をのぞけばいままでやった選手の中で最速だ…!!)」
日向
「伊月」
伊月
「!」
日向
「たぶんこの先同じパターンでガンガンくんぞ。ウチが木吉中心に攻めるのとはちょっとワケは違うぜ、相手はまずお前を抜くのを前提に考えている
要は現状誠凛でお前が、1番ナメられている」
伊月
「…ああ、わかってる」
火神
「ちょっ…主将いきなりキツくねぇ?ですよ?」
日向
「ああ?お前こそいきなり優しくすんなダァホ!!黒子にはいつもズケズケ言ってんだろお前!」
日向
「伊月がバスケ始めたのは小2から…俺らの中で1番キャリア長げーんだぞ」
火神
「え?」
伊月
「バスケに懸けた想いは誠凛一さ、がんばれなんて言うだけヤボだ」
そんな彼らの視線の先にいる伊月は闘志を高めており、それを見た黒子は何か思っていたようだった
その後誠凛の攻撃となった際に火神のパスを森山にカットされていしまい、海常はカウンターを始めた
だが誠凛の戻りは速く、ボールを持つ笠松の前には伊月が立っていた
笠松
「やるな…だが悪いがお前じゃ止められねぇよ」
そう真っ先に言われる伊月はめげておらず、先日小金井達とした練習のことを思い出していた
伊月
「もう1回!もう1回頼む!」
小金井
「ちょっ…まだやんの伊月!?あした試合だよ!?」
伊月
「…だからだよ俺も強くならなきゃ…それに…つかめそうなんだ、カゲトラさんに教わった技
俺は不器用だから1つの技を覚えるにも人の何倍も練習しなきゃならない。だったらできるまで、何倍もやるしかないだろ…!!」
彼の話を聞いた3人は少し嬉しそうな顔をして、「わかった!いくらでもつき合うよ!どーせ俺らは出番ほとんどないしね!」と彼の練習に付き合うことにした