第16章 決勝リーグ進出だよ
日向
「いいか!ハッキリ言って現状俺らの力で秀徳を止めるのは困難だ!残された選択肢はそれよりも点を取るしかない」
中谷
「後半は必ず点の取り合いになる。絶対走り負けるな」
「「行くぞ!!」」
両チームの主将がそう言った瞬間に10分間のインターバルは終わった
そうして出てきた選手に観客は待ってたぞぉ!と声をかけたり盛り上がっているが、選手は互いに睨み合っていた
「始まった!! 」
相田
「(鉄平が戻ってきたとはいえやはりここから先はキビしいわね…こっちは秀徳を止められない上に向こうは恐らく去年まで遡って誠凛を研究してきている…
勝機を作れるとしたら黒子くんの新ドライブ…黒子くんが出る前に点差が開いてしまったら、いよいよ詰みね…!!)」
ダブルチームで身動きをとらせないようにされていた緑間は2人の隙間を見つけて高尾へとパスを出した
それはよほど良いパスだったのか、木吉は悔しがりながらもそのパスを良いパスだと誉めていた
高尾
「おっしゃ行くぜ!!」
「ダメだはまったー秀徳の必勝パターン!4対3だ!!」
伊月
「(ダメだ。分かっててもどうしてもこの形になっちまう…!)
くっ、」
高尾
「なーんて、な ♡外すなよ!」
伊月
「…え?」
緑間
「ありえん。黙れバカめ」
火神
「なっっっ!?
(リターン!?こんなパターンもあんのかよ!! )」
木吉
「(しまった…!!)」
高尾は後ろにいた緑間へと床にバウンドさせてから足のしたを潜らせてパスを出した
誠凛は誰もその展開を予想しておらず、もちろんみんな驚いていた
緑間はもらったボールをまた撃った。その時に相田は見るのが嫌だったのか、顔を背けた
「うわぁあ来たぁ、緑間!!」
「後半開始早々秀徳逆転ー!!」
福田
「ううっ…」
小金井
「…ん?」
土田
「どしたコガ?」
小金井
「いや…今緑間…ほんの一瞬だけど…笑って…た…?」
小金井の見たものは間違っておらず、確かに彼は一瞬だが笑っていた
それは冷酷な帝光時代からは考えられないことである
もちろん名前がそれを逃さず見ており、彼女は温かな笑みを緑間へと送っていた