第9章 血まみれの双子・トゥイードル=ディー&ダム
*帽子屋屋敷・双子の部屋*
「お姉さんお姉さん!今日は何して遊ぶ?」
「ねえお姉さん、今日はニョロニョロ君で遊ぼうよ」
「ずるいよ兄弟。パクパク君で遊ぼうよ!」
「それは前回だよ兄弟。お姉さん、それともベトベト君がいい?」
「ベトベト君もいいけど、後片付けが大変だよ兄弟。そこら中が粘液でベトベトになる」
「それは嫌だね兄弟。お姉さんとは遊びたいけど、後片付けが大変なのは嫌だ」
「……………」
(…いろいろ突っ込みたいところはあるけど…。あなたたち…、仕事はどうしたのよ…!!)
ついさっきまで、帽子屋屋敷の門の前にいたアリス
街に買い物にでも行こうかと思っていた矢先に、サボリの口実を探していた双子に見つかってしまった
そして、彼らに連れられて部屋まで来てしまったのだ
その肝心の双子は、アリスの目の前でグロテスクな人形(ネーミングセンスを疑う)を並べて吟味している
「うーん…。そうだ!お姉さんに決めて貰おうよ!!」
「それはいい考えだね兄弟。それなら恨みっこなしだ」
「………え」
(…まずい。凄く逃げたい!!)
「ねえねえ、お姉さんはどれがいい?」
「お姉さんが選んだおもちゃで一緒に遊ぼう?」