第6章 看守・ジョーカー
君の犯した罪…
俺たちは絶対にてめぇを逃がさなねぇ…
君は、罪人なんだよ…
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頭の中でぐるぐる回る彼らの声
サーカスの賑やかさに混じる冷たい空気
そして
私はまた、其処へ行ってしまう
足が勝手に動いてしまう
呼ばれている
彼らに…
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「やぁ、アリス。どうだい?サーカスは…、気に入ってくれた?」
いつの間にか入ってしまった監獄に佇む、道化
「…ジョーカー…」
にこやかに手を振り、こちらに近づいて来る
赤い髪にピエロの帽子を被り、片目を隠した男
「うちの団員たちも、なかなかやるだろう?どうだった?」
「…えぇ、楽しめたわ…」
虚ろな目で答える彼女を見て、彼は嬉しそうに笑う
「そう、それは良かった」
(…どうして私はここに来てしまうのかしら…。あれほど嫌だった監獄に、どうして…)
「また来やがったのか。物好きだな、がきんちょ」
「だめだよ、ジョーカー。女の子には優しくしなきゃ」
「そう言うお前の方が苛めるのが大好きなくせに。いい人ぶってんじゃねーぞ、ジョーカー」