第3章 彼の性癖(3)

「…駄目だ……やっぱ舐める…我慢出来ねェ、」

「えっ…？ぅ、わ……ロー…！ンぁ、あっ」


指は引き抜いたそこに顔を埋めたローが、すかさず膣に舌を入れて愛液を啜り始める。ぐぽぐぽとペニスに見立てたそれで中を浅く擦られる感覚に身悶えていると、今度はまたクリトリスをしゃぶられながら、三本の指を深く挿入された。


「…切りねェな……ずっとこうしててェよ…」

「も…っ……馬鹿…またっ…ぁ、イッちゃう…！」

「あァ…イけ、何回でも…」

「ゃ、あっ……ああっ！」


ただでさえイッたばかりだというのに、そんな過敏になっている身体を容赦なく愛撫されては数分も保たなくて。
何がなんだかわからないままビクビクと下半身を強張らせ何度目かわからない絶頂に達した。


「……いい加減…挿れてェかもな…」

「っ……お願いだから…ちょっと……待って……」


好きなだけ人の身体を弄り倒した後で、どれだけ勝手なのか余裕無さげに頬を染め呟くロー。
前戯が好きな彼の可愛い所は、この瞬間だ。
なんて、そんなことを思ってしまう私も、相当救いようがないのだろう。






end.