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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第67章 分かり合いたい








「・・・鍛え直す必要があるようには見えないが・・・」

「あるのだ。前よりも大分筋肉や反射など全体的に
力が落ちているからな。壁外調査がもうすぐだから
キッチリ調整をしておきたい」

「そうか・・・」

「あぁ、でもちゃんと柔剣訓練もやるぞ?今からやろうか?」


突然今からと言われリヴァイとミケが
「ナナシのトレーニングは良いのか?」と尋ねると、
彼は約束の方は大事だからと言って訓練準備を始めた。

リヴァイとミケは、ナナシのこういう律儀さが好きだったが、
同時に心配もしている。

自分より他人を優先して大丈夫なのだろうか?

冷たいようだが壁外は他人を優先していては生き残れない場所だ。

ナナシがいくら強くても彼自身トレーニングが必要だと
判断しているくらい身体が鈍っているのだとしたら
相当な事だと思う。


リヴァイとミケの心配が表情に出たのか、
ナナシは二人に苦笑いを浮かべた。


「そんなに心配せずとも大丈夫だ。どうせお主達は
柔剣訓練ですぐ潰れる」

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」


絶対どんなにキツイ訓練でも潰れてたまるか!と意気込んだ二人だったが、
ナナシの言葉通り一時間経たない内に潰れた。








後日その敗因を振り返ると、腕輪でかなり鍛えられたと
高を括ってナナシから共振を受け取ったのが
マズかったのだと反省する。

ミケに至っては初めての共振だったので、
まさか本当に身体が痺れて動かなくなるとは思っていなかったのだ。

これにより二人は地道にコツコツという教訓を得たのだった・・・。






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